「ホラーか、解放か」— 呪術廻戦EP4、日本と欧米で評価が真逆になった理由

呪術廻戦シーズン3エピソード4が、日本と欧米で真逆の評価を受けています。日本のネット上では「音楽が合っていない」「原作の雰囲気を壊している」と大炎上しました。一方、欧米ではIMDBで9.8/10という驚異的な高評価を獲得し、「今年最高のエピソード」と称賛されています。なぜ、同じエピソードに対して、これほど評価が分かれたのでしょうか?Redditの500件以上のコメントを分析し、日本と欧米の文化的な期待の違いを掘り下げます。

EP3 vs EP4 — 評価の逆転現象

興味深いのは、エピソード4が9.8の高スコアの反面、エピソード3は7.9とかなり低い評価を受けている点です。

IMDBでエピソード4は今のところ最高評価なんだけど、エピソード3に戻ると低評価なんだよね。だから、人々が何を好むかが分かるし、アメリカ人がエピソード4を好きな理由も明らかだよ — Xerxes457 (8 upvotes)

エピソード3は、死滅回遊のルール説明など、大量のテキストと説明が画面に表示される「説明回」でした。日本では「原作に忠実」として評価されましたが、欧米では「アニメで読みたくない」という批判が相次ぎました。

一方、エピソード4は派手なアクションシーンが中心で、欧米では高評価を得ましたが、日本では「原作の雰囲気を壊している」と批判されました。

この2つのエピソードは正反対の批判を受けたんだよね。エピソード4は原作に忠実じゃないって批判されて、エピソード3は原作に忠実すぎるって批判された。個人的には、エピソード3はテキストが多くて視覚的にゴチャゴチャしてたって批判は妥当だと思うけど、「アニメで読みたくない」って言う人がマジでいて、それはヤバいと思った😭 — Appropriate_Sky_3572 (14 upvotes)

この「原作に忠実すぎる vs 原作に忠実じゃない」という正反対の批判は、日本と欧米のファンが何を重視しているかの違いを浮き彫りにしています。

日本の批判の本質 — エピソード4への不満ではなく、評価の違いへの不満?

日本のファンが本当に不満を感じているのは、エピソード4の内容そのものではなく、エピソード3とエピソード4の評価の違いかもしれません。

俺の理解では、日本のファンはエピソード自体を嫌ってるわけじゃなくて、エピソード3のカリングゲーム(※死滅回遊)の説明回と比べてエピソード4が高評価されたことが気に入らないんだよ。要するに「お前ら重要な言葉は好きじゃなくて、派手な戦闘だけが好きなんだろ」ってことなんだ — Serious_Question_781 (1 upvotes)

このコメントは、日本のファンが「欧米のファンはストーリーや設定を理解せず、アクションだけを楽しんでいる」と感じていることを示唆しています。

音楽とトーンの問題 — Kill Bill風は合ってた?

エピソード4の評価が分かれた最大の理由は、音楽とトーンの選択にあります。真希が禪院家を壊滅させるシーンで使用された明るくアップビートな音楽は、日本のファンからは「雰囲気を壊している」と批判されました。一方、欧米のファンの間では、この音楽選択について賛否両論が巻き起こっています。

日本の批判は「提案」だった?— もう少しダークに

日本での批判について、欧米のファンはどう受け止めているのでしょうか。

絶賛するこんな意見がありました。

確実にキル・ビルのクレイジー88の戦闘シーンへのオマージュだったけど、明示的な参照してるだけじゃなくて、オマージュ元のタランティーノを超えて暴力の雪崩みたいなものを目指してたと思うんだ。スタイリッシュで、テンポが速くて、みたいな — rokerroker45 (13 upvotes)

一方で冷静に受け止めて分析するファンもいます。

エピソード4はすごく好きだったんだけど、日本の批判を聞いてみると、それは批判というより「提案」に近いと思ったんだ。もう少し音楽を減らして、グリッティなトーンで、エピソードをもっとダークにするっていう。それは彼らの好みで、それが満たされなかったから不満を表明してるだけなんだ。どっちのバージョンでも成立したと思う — Past_Horror2090 (1134 upvotes)

欧米ファンの中にも批判的な意見が散見されました。

エピソードは全体的に素晴らしかったし、今年のベストの一つだと思うけど、音楽は弱点だったと思う。もっとレベルアップできたはずだよ — JokerDeSilva10 (224 upvotes)

このコメントは、日本のファンの批判を「好みの違い」として理解しようとする姿勢を示しています。日本のファンが期待していたのは、よりダークでグリッティな、ホラー映画のようなトーンでした。

実際、日本と欧米の期待の違いが明確に語られています。

俺が聞いた限りでは、唯一の正当な批判はこれだよ。アメリカ:素晴らしい戦闘アニメーション + 真希がクソ一族を倒す爽快感。日本:真希が一族を殺すのは、クールで派手で爽快なものじゃなくて、もっとホラーショーであるべきだった。どちらも、ストーリーがどう進むべきかについての正当な見方だし、両方の視点がなぜあるのか理解できる。ただ、ストーリーの解釈についての意見の違いなんだよ — Mystech_Master (255 upvotes)

俺が見た限りでは、期待が違ったんだよね。欧米の観客は、真希が何年も自分と妹を苦しめてきた一族をついに殺すという「解放」として見てたけど、日本の観客はそれを「悲劇」として見てたんだ — Novel_Visual_4152 (59 upvotes)

EP4のテーマは「ホラー」か「解放」か

日本のファンは、家族を殺すという行為の重さを、ホラー的な演出で表現してほしかったのです。一方、欧米のファンは、真希が長年苦しめられてきた一族を倒す「解放」のシーンとして受け取りました。

正直に言うと、漫画を読んでても、欧米の反応を見ても、これが悲劇的だとは一度も思わなかったんだよ💀。欧米の人たちは、真希が「もうどうでもいい、やってやる!」って感じで見てたと思う。禪院家は嫌われてるか、ほとんどキャラクター描写がないから、それも影響してるよね。だから、悲劇的な角度があるって聞いて、実は驚いたんだ。Novel_Visual_4152 (81 upvotes)

ホラー要素があるならもっと強調してほしかったという意見も。

真希が直哉の頭蓋骨を粉砕した後、母親を探すシーンはめちゃくちゃ不気味だったよ。もっとキャラクターの不気味な側面を強調してほしかったな。エピソード1の乙骨もそうだったけど、呪術廻戦0を見てなくて、乙骨が実際どれだけ優しい人間か知らなかったら、彼が次の大悪党に見えたはずなんだ。虎杖を助けようとしてたって分かるまではね — spaghettiman56 (125 upvotes)

このコメントは、エピソード4にもホラー的な要素はあったものの、もっと強調してほしかったという意見を表しています。

日本が期待してたバージョンを見てみたい。絶対に最高だったと思う — Kihot12 (86 upvotes)

日本と欧米で「家族を殺す」ことに対する感覚が異なることも、評価の違いに影響しているかもしれません。日本では、家族や一族という概念が強く、たとえ虐待的な家族であっても、それを殺すことは重大な罪として捉えられる傾向があります。

一方、欧米では、個人主義が強く、虐待的な家族から離れることや、そのような家族に対して復讐することが「解放」として肯定的に捉えられることがあります。真希の行動は、欧米の観客にとっては「自分を苦しめてきた者たちからの解放」として映ったのです。

音楽は「完璧」だった?— 解放感を表現するために

一方で、音楽選択を擁護する声も多く上がっています。

音楽は期待してたものじゃなかったけど、人々が提案してるダークでグリッティなトーンよりも、ずっと意味があると思う。後から考えると、音楽は完璧だったんだよ。真希が禪院家の鎖から解放される感覚と、大量虐殺を犯してることに対する完全に無頓着な態度を表現するためのものだったんだ。「人の心とかないんか」「あぁ アイツが持ってっちまったからな」。これが彼女の心理状態を完璧に表してる。彼女は自由で、自分が犯してる残虐行為から完全に切り離されてたんだ。この視点で見ると、この音楽選択はアップビートだけど、実際にはかなりダークで不気味なんだよ。少なくとも、俺はそう見るようになったね — IndigoMushies (252 upvotes)

真希が自分の行為を「解放」として捉えており、罪悪感を感じていないことを表現しているという解釈です。アップビートな音楽と大量虐殺という行為のギャップが、逆に不気味さを生み出しているという視点です。

音楽とトーンの問題は、エピソード4の評価が分かれた最大の理由のようです。では、原作への忠実性という観点から、この問題をさらに掘り下げてみましょう。

原作への忠実性 — MAPPAは「自己満足」なのか?

エピソード4の評価が分かれたもう一つの理由は、原作(漫画)からの改変についてです。Kill Billのオマージュ、シーンの変更、トーンの変更など、制作会社のMAPPAは原作から大胆な変更を加えました。これについて、ファンの間では「原作者が支持しているのだから問題ない」という意見と、「MAPPAは自己満足すぎる」という批判が対立しています。

原作者は変更を支持している — なのになぜ批判?

原作者の芥見下々先生は、アニメチームと協力・連携しており、変更を気に入っていることを何度も表明しています。しかし、それでも一部のファンは不満を表明しています。

漫画を読んだ者として言わせてもらうと、ファンの一部は、アニメが完璧に原作を再現しないことにうるさすぎるんだよ。芥見下々先生はアニメチームと協力してるし、変更を気に入ってるって何度も表明してるのに、原作を尊重してないって文句を言う人がいるんだ。MAPPAが変更を恐れないでいてくれることを願うよ — Appropriate_Sky_3572 (232 upvotes)

一方で、MAPPAの変更を「自己満足」として批判する声もあります。

俺を納得させた批判は、「MAPPAはいつも通り、自己満足すぎる」っていう一文だったね。Kill Billのオマージュ、シーンやバトルを変える完全な自由、オリジナルのトーンを無視して「新しい」トーンを強調するために一部をカットするギリギリのところまでやる。メディア作品としては素晴らしいかもしれないけど、原作のアダプテーションとしては、ちょっと自己満足すぎるんじゃないかって思うんだ — Soleumite (52 upvotes)

原作者が支持していても、アニメ制作会社が自分たちの解釈を押し付けすぎているのではないか、という疑問は確かにそのとおりかもしれません。

EP4は「感謝祭にピザを持ってくる感じ」投稿者の評価

ここまで、エピソード4の評価が分かれた理由を見てきました。音楽とトーンの選択、原作への忠実性、文化的な期待の違い。これらの要素が複雑に絡み合い、日本と欧米で評価が分かれる結果となりました。では、欧米のファンは結局、エピソード4をどう評価しているのでしょうか?

投稿者の評価 — 8.5点、でも最高ではない

このスレッドを立てた投稿者自身は、エピソード4に対して複雑な評価を下しています。

投稿者の「感謝祭のディナーにピザを持ってくるみたいな感じ」はいかにも欧米風な例えではあるものの「言い得て妙」でしょう。

エピソードはすごく好きだったんだけど、日本の批判にも一部同意するんだ。少なくとも8.5点はあげるけど、シリーズ最高とか10点?残念ながらノーだね。冒頭はちょっとペースが速すぎて、アニメオンリーの視聴者にはついていくのが難しかった。漫画を読んだ俺でさえ「ちょっと待って、急ぎすぎじゃない?」って思ったよ。悲劇的だけど壮大にすべきだったものを、Kill Billのオマージュで少し合わない雰囲気にしちゃったんだ。クールだったけど、感謝祭のディナーにピザを持ってくるみたいな感じで、味は美味しいけど他の料理とは合わないんだよね。特にあのひどい音楽選択とね。

残念なのは、欧米の呪術廻戦ファンの大半がアクションしか気にしてなくて、「最高だった」っていうハイプだけでファンになってて、ストーリーやキャラクターには興味がないってことなんだ。MAPPAがどれだけアニメーションに力を入れて、芥見先生がどれだけストーリーに努力を注いだかを考えると、本当に腹立たしいよ。

エピソード3は7.7点しかもらえなかったのに、あれは「最も重要なエピソード」で、美しくアニメーション化されて、これから来るストーリーを膨大な詳細で説明してたのに、欧米のファンは「ダラダラ喋ってるだけ」って呼んだんだ。それはマジでクソだよ。

繰り返すけど、エピソード4は楽しかったよ。美しくアニメーション化されて、素晴らしい戦闘だった。エピソードは素晴らしかったけど、急ぎすぎてた部分があったし、テーマに合わない変な雰囲気と、ひどい音楽だった。それでも良いエピソードで、8.5点だね(投稿本文)

確かに、エピソード4は、完璧ではなかったかもしれません。しかし、それは同時に、多様な解釈を生み出す“豊かなエピソード”とも言えます。音楽とトーンの選択、原作からの改変、文化的な期待の違い。これらの要素が複雑に絡み合い、世界中のファンが議論を交わす結果となったのです。

皆さんはどう思いますか?