大阪万博、マジでがっかりだったわ…万博を酷評する訪日外国人の本音

10月13日に閉幕した大阪・関西万国博覧会(通称・大阪万博)。複数の万博を訪れた外国人観光客が、「ショックと失望」と投稿。すると相次いで批判的な声が…。果たして大阪万博は本当に問題だらけなのでしょうか?外国人の本音は?

万博ベテラン観光客からの厳しい評価

複数の万国博覧会を訪れたことのあるJeonJiJoon07が、大阪万博での体験について詳細なレポートを投稿し、大きな反響を呼んでいます。彼はReddit上での批判的な声を承知しながらも、数日間の予約を確保して万博を楽しもうと決意していました。

しかし実際の体験は期待を大きく裏切るものだったようです。彼が特に問題視したのは以下の3点です。

  1. 来場者のマナーの悪さ - 外国人観光客と日本人来場者の両方による割り込み、傘やベビーカーでの押し合い、他の来場者への配慮不足
  2. 異常な行列の長さ - トイレ、自動販売機、スタンプ、コンビニまで全てに行列。「ローソンの行列がパビリオンより長かった」
  3. 外国人観光客への配慮不足 - 英語サイトが機能せず、一部のパビリオンツアーは日本語のみで翻訳サービスなし

1日目はなんとか楽しめたものの、2日目以降の来場について確信が持てない状態だといいます。この投稿は98件のコメントが寄せられるなど、この問題への関心の高さを物語っています。

過去の万博と比較される「日本人向けの”行列の万博”」

ドバイ万博との比較

最も支持を集めたコメントの一つは、Drunken_HR(26upvotes)による観察でした。

「面白いのは、この件について日本人に話すとほぼ全員が“すごく良かった”と言い、逆に外国人は全員、投稿者が挙げた理由そのままで“最悪だった”と言うことだね。ある説明で見たんだけど、『日本人によって、日本人のために設計された』って表現がまさにぴったり。日本では、長蛇の列や複雑な官僚的な手続き、あらゆる細かいことに対する不要な書類記入に対して、なぜか超人的な忍耐力があって、それが普通のこととして受け入れてるんだよ。

日陰なし? 長蛇の列? 半分の確率でしか機能しない複雑すぎる“抽選”システム? そんなの「もっと頑張れ!」で乗り切れ!だね。まあ、俺は最初から行くつもりもないけど

前回のドバイ万博に14日間通い詰めたというD1SC0VERY(31upvotes)は不満を表明しています。

「大阪万博は2日行っただけで、もうあんまり行く気がしない。アンケートにも答えたけど、主催者や運営に向けて、『あんたらも自分たちのサイトに入るために並び、炎天下でパビリオン入場に並び、さらに飯を買うのに並び、日陰のないテーブルで食べてみろ』って書いた。なんでこんなややこしい抽選システムで客を振り回しながら、人間の基本的なニーズ(天候から身を守る場所)をケチってるのか、ちゃんと反省してほしい。この“行列の万博”、正直ガッカリにもほどがあるわ

過去の万博との具体的比較

Straight_Park74(7upvotes)は2015年のミラノ万博とこんなふうに比較します。

「2015年のミラノ万博に行ったときは、ほとんど何も並ばずに見られたんだよね。覚えてる限り、一番長くてもせいぜい20〜30分待ちくらいだった。大阪では2日間行ったけど、初日は12時半くらいまでは割とスムーズ。でもその後は一気に行列が伸びてきた。できるだけ短い列のパビリオンを狙ったけど、それでも30分待ち」

ウェブサイトとシステムの根本的問題

技術面での問題も深刻です。

「ウェブサイトが最悪なのは、ホント同意。言語を切り替えると表示がグチャグチャになるのが一番ストレス。プルダウンの中身も正しく出ないし。結局、日本語表示のままにして、もう一台のスマホで画面をカメラ翻訳して乗り切った。自分はパビリオンの行列には並ばないことにした。時間なかったし。なので会場はぶらぶら歩くだけ。夕焼けはよかったけど、ドローンショーは待たずに帰った」aryehgizbar(5upvotes)

家族連れからの深刻な不満

子供は行くのを拒否

ibreatheglitter(9upvotes)は家族での体験を詳細に報告しています:

「うちも1日だけ行ったけど、11歳の子が「もう二度と行きたくない」って拒否。日陰のなさ、ほぼ予約不可能なパビリオンの多さ、そして長すぎる行列のせいで完全に台無し。あのアーチのてっぺんにも超行きたかったんだけど、見たらそこも謎に日陰ゼロで、「無理…」ってなって諦めた。」

子供が2日目の来場を拒否するというのは、家族向けのイベントとしては致命的な問題といえるでしょう。

しかし彼女は一つだけ良い点も挙げています。

「あ、一個だけ。あのレモンソーダフロート!上に植物性バニラアイスが乗ってるやつ。もうね、値段とかどうでもいいレベルでうまい。見つけたら絶対食べて」

擁護派の声:期待値と楽しみ方の問題

準備と心構えの重要性

一方で、スレッドには数少ないものの、肯定的な意見もありました。AdministrativeShip2(8upvotes)は詳細な体験談を交えて反論しています。

「多くの人が、万博に対して「博物館とディズニーの中間」みたいなものを期待してる気がする。文句を言ってる人の多くは、事前に何も計画してないパターンも多いね。なぜか「日本の夏が30度超え&雨」になることを想定してない」

彼は5月に数日間訪れ、予約をたった2つしか取らなくても「ほとんど何にも並ばずに済んで、素晴らしい時間を過ごした」と報告しています。

さらに彼は万博の本質的な楽しみ方について詳しく説明しています。

「万博は自分で楽しみを作る場所に行くっていう気持ちで行ったほうがいいね。テーマパークが欲しいなら多分向いてない。何日か行ったけど、予約は2つだけで、ほとんど何にも並ばずに素晴らしい時間を過ごした。スタッフはは最高だったし、お気に入りは全体のパビリオンの建築と、いくつかの国のプロパガンダっぽい展示だね」

個別パビリオンの魅力的な体験談

続いて、AdministrativeShip2は各パビリオンの具体的な魅力を詳しく紹介しており、概ね高評価のようです。

リングは最高で、夕方の景色もすごくきれい。タジキスタン館は面白くて、小さい絨毯を買っちゃった。イタリア館には入れなかったけど、外でやってたフェンシングの試合が超かっこよかった。タイ館はグッズがすごく良くて、北部でチョコを作ってることを初めて知った。味もなかなか。

中国館は急須づくりの実演があって、奥のドアから竹林の抜け道に行ける隠しスポットもあった。共同展示エリアも、資金の少ない国々が何をやってるか見られて興味深かった。

ウクライナの「Not for sale(非売品)ブースは胸に刺さったよ…

ただ、こうも付け加えています。

サイトとアプリがクソなのは完全に同意。あまりにも使えなさすぎて、スケジュール立てるならペン・紙・スプレッドシートのほうがマシだったくらい

日本人と外国人の認識ギャップ

文化的な期待値の違い

興味深いのは、日本人と外国人の反応の違いです。

「話した人みんな、日本人も外国人も、時間とお金の無駄だって言ってた」amoryblainev(3upvotes)

話した日本人は全員「これはもう大失敗だね」って言ってたよ」GaijinFoot(2upvotes)

行列文化への言及

kisekiace(2upvotes)は日本特有の行列文化について説明しています。

「自分も4月と5月に2回行ったけど、行列がひどいのは同意。ただ、日本では行列ってもう文化の一部みたいなもんで、「なんでも並ぶの好きだよな〜」って友達とネタにしてたくらい。予約システムは正直嫌いだったけど、「全部予約制にするのがいかにも日本っぽい」って笑ってた。」

言語とアクセシビリティの複雑な現実

英語対応への期待と現実

言語対応については賛否が分かれています。英語対応していないと不満があったことについて、万博でボランティアをしているMondoSensei2022(2upvotes)は反論しています。

「どのパビリオンツアーが英語じゃないの?全パビリオンを訪れたけど(中には2回以上も)、いつも英語の情報か翻訳機器をもらえた。完璧な日本語を話すから必要ないけど。もちろん万博は国際イベントだけど、もし自分がガンダムやお化けワンダーランドに行くなら、日本語で体験するのを期待するし、吹き替え版じゃなくていい。しかもどっちも英語字幕はちゃんとあるしね」

しかし実際に問題を体験した訪問者もいます。Fouz-(4upvotes)は関西パビリオンでの体験を次のように語っています:

「京都エリアには英語の案内がなくて、長時間並んだのに結局お茶席のチケットはもらえず、『2回目の予約がないから』って入場後に追い出された。ふざけてるでしょ? お茶を点てる人も英語が話せなくて、結局別の人が呼ばれて「出てください」って言われたんだよ。ほんと最悪の体験だった」

根本的な疑問:現代における万博の意義

万博の存在意義への問い

linkbound(0upvotes)はそもそも論を展開。

「2025年だけど、本当に万国博覧会って必要なの?」

bcaapowerSVK(0upvotes)はより辛辣な評価を下しています:

「自分にとってこの万博は、日本から出たことのない人向けの「やたら持ち上げられたフリーマーケット」みたいなもんだった…。チケットはタダでもらったけど、2時間で退散。正直つまらなくて、幼稚園児向けって感じ。結局のところ、完全に地元の人向けに作られてるんだなって思ったよ。」

最終的な訪問決定への影響

計画変更を促す影響力

この議論で、万博への訪問を控えるようになった人もいたようです。irishreally(2upvotes)は次のように述べています。

「このレディットにはすごく感謝してる。10月に行こうと思ってたけど、やめとくわ。他の万博に行ったことがあって本当に楽しんだし、何も完璧じゃないのは理解してるけど、基本的なところでこんなにひどいのが謎だわ」

bella_jk(0upvotes)も同様に迷ってる様子。

「友達と行く予定だけど、これを読むと本当に価値があるかどうか再考させられる」

一方、Aspid92(0upvotes)は結果的に良い判断をしたと感じています。

「行く予定だったけど、結局旅程を変更しないことにした。あなたの投稿に基づいて、自分の選択が良かったと思う。ありがとう」

結論:文化的理解と期待値調整の重要性

Reddit上では批判的な意見が大半を占めていました。行列と予約システム、この2点が外国人には理解されにくいのが主因なのは間違いなさそうです。

日本では「並ぶ」ことが社会的マナーとして高度に発達しており、複雑な予約システムも「公平性の確保」として受け入れられやすい傾向があります。しかし、これらの文化的特性が国際的なイベントにおいては障壁となる可能性があることが、今回の議論で浮き彫りになりました。

万博というイベント自体が、本来の文化交流や技術展示の場から、観光消費の場へと変質している可能性があります。

ただ、このReddit での率直な議論自体が、万博の本来の目的である「国際的な相互理解」に貢献していることは間違いなさそうです。批判も称賛も含めた多様な声が交わされることで、より良い国際イベントのあり方について建設的な対話が生まれているのです。

本記事の元スレッドはこちら: Disappointed by the Osaka Expo